こんにちは、香料業界で10年以上働いているフィグです。
香料を使う理由は何でしょうか?
これまで強化、補填、追加・付加を説明しましたが、今回は4つ目の理由、マスキングについて見てみましょう。
- 強化 :より香りを強くします
- 補填(ほてん):失われた香りを補います
- 追加・付加 :新たに香りを加えます
- マスキング :好ましくないにおいを隠します
目次
マスキング ~好ましくないにおいを隠す~
香料で、好ましくないにおいを覆い隠すことで、においを弱くしたり、感じさせなくしたりすることをマスキングと言います。
商品を作る時に、原料そのものに好ましくないにおいがあったり、加工する途中で、どうしても発生してしまうにおいがあったりします。
好ましくないにおいを隠すために、香料を加えます。
薬
薬自体の好ましくないにおいを隠し、飲みやすくするために香料を加えることがあります。
薬 + フレーバー
→ 赤ちゃんや子供にとって飲みやすい薬
薬には好ましくないにおいや味があることが多いです。大人なら、薬を飲めば病気が治りやすくなると知っているので、苦くても我慢して飲みます。
しかし、赤ちゃんや子供はとても素直ですので、口に苦いもの入れるとすぐに吐き出してしまいます。
そこで、フレーバーを加えることで、好ましくないにおいを隠し、薬を飲みやすくすることができます。
大人向けの薬にもフレーバーが使われています。
次に、マスキングを商品とした例を見てみましょう。
芳香剤
マスキングを商品にした例として、芳香剤があります。芳香剤はより強い香りを広げることで、嫌なにおいを感じさせにくくしています。
芳香剤は嫌なにおいを消していないので、実際は、嫌なにおいも存在しています。
ただ、人は芳香剤の強い香りの方を感じているため、嫌なにおいを感じていないだけです。
においを消すという言葉に「消臭」があります。消臭は嫌なにおいをキャッチすることで、におい自体が広がるのを防ぎます。
マスキングはかぶせるイメージです。
基本的に香りの量が多ければ、人は香りを強く感じるのですが、香りの量が少なくても、人が香りを強く感じてしまうこともあります。
まとめ
香料を使う4つ目の理由
- マスキング :好ましくないにおいを隠す
食品や日用品の1つの商品に、香料が何%使われるのでしょうか?