こんにちは、香料業界で10年以上働いているフィグです。
オレンジの香り、レモンの香り、ライムの香りは何が違うのでしょうか?
どの香りにも80~90%のリモネンが入っているのですが、残りの10~20%の香り成分の種類が違います。
ここではオレンジオイル、レモンオイル、ライムオイルを比較しています。
目次
柑橘系の成分

空気中に香りの成分が分散している様子を図に示しています。
オレンジ、レモン、ライムなどの柑橘系において、最も多く含まれる香り成分はリモネンです。
リモネンだけでも柑橘らしい香りがありますが、柑橘の香りの差を決めるのは、残りの香り成分です。

柑橘系の成分割合のイメージを図に示しています。
リモネンは80~90%を占めており、残りの10~20%の香り成分がオレンジらしさや、レモンらしさを決めます。
野球の例
9人の野球チームを例にした場合、野手がリモネンであり、ピッチャーがオレンジやレモンらしさを決める香り成分のようなものです。
- 野手 =リモネン
- ピッチャー =残りの香り成分

左投げもいます。

三振でアウトをとるピッチャーもいれば、打たせてアウトをとるピッチャーもいます。

そのため、ピッチャーによって、チームカラーがでます。柑橘系の香りも同じように、残りの10~20%の香り成分でオレンジらしさ、レモンらしさが決まります。
特徴づける香り成分の違い
それぞれの特徴のある香り成分を以下に示します。
- オレンジ :デシルアルデヒド、オクチルアルデヒド、リナロール、シトラール、ナリンジン
- レモン :シトラール、オクチルアルデヒド、ノニルアルデヒド、リナロール、ゲラニオール
- ライム :シトラール、アンスラニル酸メチル、ビサボレン
- グレープフルーツ:ヌートカトン
まとめ
オレンジ、レモン、ライムなどにはリモネンが80~90%含まれ、残りの10~20%の香り成分によって、香りの特徴が決まります。